木っ端拾いの材木流し

Cannot see the wood for the trees.

好奇心はキーワードを殺した

ベタなタイトルですみません。長くてすみません。
id:hatenadiary:20040202#1075695032 で、はてなが再度一部のキーワードを強制削除した事が説明されました。id:hatenadiaryではキーワードを特定していませんが、問題のキーワードも削除されています。
私が記憶している限り、昨日まで存在していた問題のキーワードの説明の中には営業妨害や名誉毀損にあたると判断できるような表現はありませんでした。削除要請をした人が当該キーワードにそのような印象を持つ要素があるとすれば、それはこの時期にこのキーワードが登録されたという事実そのものなのだろうと私は考えます。
はてなの強制削除に対して説明責任を問うたり、キーワードが削除された理由に異論を唱えるのは正論です。しかしここは はてなの苦労を察してあげる訳にはいかないでしょうか。キーワードを登録した人が削除理由をこっそりメールで聞くというのは良いかも知れませんが、削除理由を公にするかどうかは はてなの判断に委ねたい。私達にはそういう主旨の要請があったという事が分かればそれで十分だと思います。
以下は、当該キーワードを再登録したいと思っている方への私の意見です*1
削除されたキーワードを再登録するのも簡単ですが、それはすべきではないと考えます。今ここで同じキーワードを再登録しても、前回と同じ人が再び削除要請を出すでしょう。キーワードの説明がどんな内容であっても(対象を絶賛するものだとしても)、削除要請が出されると思われます。そしてその時矢面に立たされるのはユーザーではなく はてなです。
キーワードを再登録したいというユーザーがいるならば、そのユーザーとキーワード削除を望む人が直接対話を行うのが一番の解決方法です。しかしその前に、そこまでしてキーワードを登録する必要があるのか、削除を望む人と直接対話を行う覚悟はあるのか、少し考えてみて欲しいと思います。
この場合の「対話」とは、掲示板や捨てアカウントのメールでのやり取りだけとは限りません。削除を望む人がはてなやプロバイダー経由で登録を望むユーザーの氏名や住所、電話番号等を取得して、直に問い合わせて来る可能性もあります。悪徳商法?マニアックスの管理人の方は自身が関わる人に掲示板とメールによる対話を呼びかけていますが、それに留まらず相手からプロバイダーやサーバーの管理元に身元の開示を要求される場合もある事を明らかにしています。
プロバイダーはそう簡単にユーザーの個人情報を第三者に開示する事はありませんが、もし相手が営業妨害や名誉毀損といった法律違反を根拠に情報開示を要求してきたとしたら、情報を開示する可能性はあります。はてなやプロバイダーの個人情報守秘に関する利用規約の中に、「法律違反などに該当しない限り」という記述があったら、最悪ユーザーに無断で個人情報が開示されるケースも考慮しておくべきでしょう。
ishinaoさんが2/1の記事で述べている「責任」には、これらのリスクと手間をすべて負うという意味が込められていると私は解釈します。その上で当該キーワードを登録したいかと聞かれたら、私の答はノーです。キーワードが削除された理由に納得がいかなかったとしても、多大なエネルギーを浪費して正論を通すほどの必要性は感じません。その覚悟もありません。また、はてなをユーザーと削除を求める人の間で板挟みにしてエネルギーを浪費させる事も望みません。
どうしても正論を主張したいのであれば本当に直接対話するか、別の方法を考えた方が良いでしょう。方法はゼロではありませんが、リスクもゼロにはなりえません。
(追記)
問題のキーワードは、システム側で編集できないように対応されたようです。
参考:一部キーワードの強制削除について 3

*1:ちなみにkosekiさんはキーワードの方とは無関係です。だったと思います。