木っ端拾いの材木流し

Cannot see the wood for the trees.

削除されたコメントの引用は削除されるべきか?

2chgliff氏専用スレが立っていました。随分前からあったようです。その中に、gliff氏からのクレームでruinerさんがid:hatenadiaryから日記の削除依頼を受けているという話が出ていました。
簡単に説明するとこんな感じです。
ruinerさんの日記に対してgliff氏が自身の日記およびruinerさんのコメント欄で反論して言い争った末、gliff氏がruinerさんの書いた中傷的な発言を削除するようid:hatenadiaryに要請しました。それだけならいいのですが、gliff氏はruinerさんのコメント欄に書いた自分の発言を削除した上で、ruinerさんが日記中でその発言を引用した部分を「出典が不明で不適切な引用」としてid:hatenadiaryに削除を要請しました。
一旦公開した発言を削除するのは(今の所)発言者の自由です。また、「この発言はこういう理由で削除したので引用部分も削除して欲しい」と(理由までは書かなくても良いかも知れませんが)引用者に削除を依頼するというのならまだ分かります。しかし、自分の発言を削除した上で、その発言が始めから無かったかのように偽って、管理者に引用部分の削除を依頼するのはフェアでないと思います。
gliff氏が削除を求めた引用文はいずれもruinerさんへの中傷と取れる発言です。恐らくruinerさんの日記の中傷的な発言を削除させるのに合わせて、自分がした中傷的な発言も削除しようと思ったのでしょう。それはそれで筋が通っています。しかし、自分の失言を無かった事にしようとするのは間違っています。発言は消せても、発言したという事実は消えません。
id:hatenadiarygliff氏の削除要請を受け入れたのは、gliff氏が自分のコメントを意図的に削除したのを知らないからだと思いますが、知った上でやっているのだとしたら問題だと思います。
先日行われたはてな公聴会では、キーワードのコメント削除について以下のようなやりとりがありました。

  • jkondo
    • キーワードのコメント削除の実態は
  • adramine
    • 問題となっているキーワードではかなり多い
    • 削除が多すぎて文章が繋がらない、議論が追えない
  • yukatti
    • 具体的には「フグリ」など。これは変だと指摘し、登録者が煽りコメントを書き、それに対しての返答がされたところで、煽りコメントを消す、といった問題がある
  • adramine
    • 投票すると削除になることが多い。評議会には回したくない
    • 「暑い」「ビール」のアンド検索ができると、面白い
    • 含む日記のアンド検索、教えてはてなダイアリーでも「スタイルシート」「css」のor検索などができると便利
  • jkondo
    • コメント削除は、意図して発言をして、消すのか
  • m
    • 意図していないことが多いと思う。無自覚に問題発言を消していることも多い
  • jkondo
    • 常習犯がいますか
  • 多数
    • 何人かいる

同じような問題は他人の日記に書いたコメントについても当てはまると思います。
(追記)
sakichinさんが私と同じような事を既に仰っていました。

# sakichingliffさん、わざわざ訂正していただいてありがとうございます。しかし、コメントでは「転載」となっておりますがこれは出典を明示した正当な「引用」です。今回の経緯を過不足なく把握するために必要なものとして可能な限り記録保存しております。

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%b0%fa%cd%d1

自分の日記やコメントは自由に消すこともできますし、間違ったことを認めて謝罪することもできますが、それを言ってしまったという事実そのものは元にもどすことはできないのですよ。 これはネットでも現実世界でも同じことです。』

sakichinさんが紹介されているキーワード 引用 の説明文にあった「引用における注意事項」によると、引用する際には下記に注意せよとあります。

(注4)引用における注意事項

他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。

  • (1)他人の著作物を引用する「必然性」があること。
  • (2)かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とが区別されていること。
  • (3)自分の著作物と引用する著作物との「主従関係」が明確であること(自分の著作物が主体)。
  • (4)「出所の明示」がなされていること。(第48条)

(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」)

sakichinさんの件もruinerさんの件も(1)から(3)を満たしているのは明白です。恐らくgliff氏はsakichinさんのコメントを読んで、「出所を削除してしまえば(4)を満たさないから引用部分も削除させる事ができる」と考えたのでしょう。どちらかというと「それを言ってしまったという事実そのものは元にもどすことはできない」に注目した方が良かったのではないでしょうか。
出所が削除された時にそれを引用している部分を削除させる事ができるのか?できるかも知れません。でも、出所そのものを存在しなかった事にはできないでしょう。