木っ端拾いの材木流し

Cannot see the wood for the trees.

十兵衛ちゃん2 第5話

熱い。熱すぎる。
迷いながらも鮎之介を追い返した自由は、気分転換のために御影、彩、フリーシャを連れて商店街に出かける。
商店街への道すがら、彩は自由が十兵衛になった時の事を口にする。今の自由にはきつい話題だ。ファーストシリーズでは彩も十兵衛の事を知っていたらしい。御影さんの正体も知らないみたいだから、全くノータッチだと思っていた。
寄り添う彩と自由を見て嫉妬するフリーシャ。フリーシャが取り戻そうとしているラブリー眼帯は父柳生十兵衛との絆の象徴なんだと思う。そう考えると彼女の中では父親を自由に奪われたという認識が成り立って、逆に彩を自由から奪い返そうという展開になっていく訳だ。
フリーシャ十兵衛の正体には気付いていないらしい御影さん。胸からでかいのろし玉出して渡しているすぐ後ろをシベリア柳生(ポリゴン)がうろちょろしていたり、手裏剣穴の包丁に釘付けになったりとちょっと抜けた一面を見せた。
喜多歩郎がいないので5人一組で悪巧みをするシベリア柳生。だからって5人一組で喋らなくても。
自由と二人きりになったフリーシャ。自由が買い物をしている間、朝耳にした「終わった」という言葉の意味を考える。そこに登場するシベリア柳生。本剣越城で待つと告げてフリーシャを連れ去る。
城に駆けつけた自由だが、変身しないままシベリア柳生の下っ端を引きずり振り切り、城壁を自力で登って天守の屋根までたどり着く。柳生十兵衛にならないという信念とフリーシャを助けたいという思いがすごい迫力で伝わった。
シベリア柳生はフリーシャを盾にして自由に変身を迫るが、フリーシャを吊り下げる縄を刀で切ってしまい、フリーシャは堀に落下する。フリーシャを追って堀に飛び込む自由。落ちながら鮎之介を呼び、水中で十兵衛に変身するとフリーシャを助けだし、シベリア柳生を追い払う。
元に戻った後、自分の戦いにフリーシャを巻き込んでしまった事を泣いて詫びる自由。それを見て、二代目柳生十兵衛ではなく菜ノ花自由を少しだけ気遣うフリーシャ。最後の鮎之介の表情は自分を都合良く使った自由への不満だったのだろうか?
森林伐採の親父から柳生新陰流の名を聞く御影さん。自由の敵が柳生の手の者ではと感づいた所で次回へ。本当はまったく別物なのだが。
以前に喜多歩郎の刀を片手で無刀取りした時もそうだったんだけど、自由がここまで心身ともに強いと柳生十兵衛になる必然性がどんどん薄れていく。正直今回は変身せずに堀にダイブして、フリーシャを助けてそのまま帰っちゃっても良かったんじゃ?と思ってしまった。彼女の意思の強さはすごく魅力なんだけど、柳生十兵衛にならないと話が進まないと思うので痛し痒しといった所。
そう言えば前回から、エンディングの鮎之介の部分が鯉之介と並んで走る絵に変わっている。この辺の細かい演出も良いなぁ。
次回予告の「製作スタッフ総勢5名、総カット数381カット、オーバーした尺7分半、編集作業6時間、泣く泣く落とした16カット」がまた熱かった。