木っ端拾いの材木流し

Cannot see the wood for the trees.

君が望む永遠 第12話

孝之を看病する水月。しかしうなされる孝之は、遙の名前を呼ぶ。目覚めた孝之に今までのこと、そして慎二とホテルに行ったことを告げて、水月は孝之の部屋を去る。
遙の病状は峠を越え、再び意識を取り戻す。前回と違って自分の異状を始めから認識する遙。しかし彼女は前回目覚めてから意識を失うまでの記憶を無くしていた。
バイト先に戻った孝之の下に慎二が訪れ、水月とのことを打ち明ける。既に水月から同じことを聞かされていた孝之は怒りもせずそれを受け入れるが、その態度に慎二は逆上し、孝之を殴りつける。


一同、平慎二君に敬礼!
孝之が遙の名前を呼んだのを聞いて、水月は孝之との別れを決意する。
「優しいよね、孝之。誰にでも…」
という水月の台詞がすべてを言い表していると思う。みんなに平等に優しいってことは、何も大事なものがないのと一緒なのだ。
慎二とのことを打ち明けても何も言えない孝之を見て、水月の決心はさらに強まる。そして最後の
「私、もう遙の代わりはできない」
でとどめ。水月との復縁はこれで完全に消えた。思えば水月は始めから自分が遙の代わりであることを自覚しながら、ここに来てやっとそれ以上になれないことを悟った訳で、報われないと知りつつ苦労してきた彼女には同情を禁じえない。ただ、そこから諦めるという一歩を自分で踏み出せたのは偉い。彼女はこれから良い女になるでしょう。
遙は意識を取り戻して、前回の記憶をまるごと失っている。孝之にとってこれ以上ないくらい都合の良い展開。
茜はもとより姉さんが幸せなら…というスタンスだった。10、11話くらいでそれがぐらついたけど、一連のやりとりで自分に当たり目がないことを悟ったようなので、このまま姉さんお幸せに路線でいくと思われる。
水月が出て行ってから数日、引き止めるでも割り切るでもなく部屋でぼーっとする孝之。「今更俺が…」とか、「それでも遙が大事…」とか思っているだろうことは分からんでもないが、今回はさすがに大空寺と一緒に「このヘタレ虫が!」と叫びたくなった。
そして、バイトに復帰した孝之のもとに慎二が現れて、本日最大の見せ場を展開する。
「ごめん・・・」「別に・・・」「ってお前それでいいのかよ!」「速瀬が・・・」「お前はどう思ってるんだよ!」「仕方ないだろ!」「仕方なくねぇよ!お前がそんなだから・・・」「解ってるよ!」「解ってねぇだろ!」「じゃあどうしろっていうんだよ!」「自分で考えろ!」「じゃあ、あいつの事頼むよ」「俺じゃ駄目なんだよ!」
ここまで視聴者の気持ちを代弁してくれるとは。孝之の一言一句に的確な突込みを入れつつ、自分が水月に想いを寄せていたこともさりげなくアピール。パーフェクトだ。慎二。
結局ぼろぼろに言い負かされ、手を上げる気力も無い孝之はとぼとぼと家路に着く。茜からの報せが待つ部屋へと。
公式サイトを見ると、あと2回残っている。このまますんなり遥とくっついてしまったら1話で終わってしまうだろうから、遥が水月に会いたいとかいってひと悶着起こすのではないかと予想。
普段めちゃくちゃに悪口を言っていながら、本当の修羅場からは静かに身を引く大空寺が大人だと思った。
あと、黄色いナースが緑のナースに替わった経緯は一切語られない模様。あゆまゆ劇場は原作を知ってるは笑えるんだろうな。