木っ端拾いの材木流し

Cannot see the wood for the trees.

新生銀行のサイトがGoogleポップアップブロッカーでログイン不能に (IT Pro)

GoogleツールバーVersion 2のポップアップブロッカー機能でログイン画面がブロックされてしまうらしいです。

あるページを表示中にGoogleツールバーのブロック解除ボタン(ウインドウが3つ並んでいるアイコン)を押すと、そのドメインのポップアップはブロックされなくなります。
新生銀行の場合はトップページとログインページのドメインが異なっていたため、トップページのポップアップをブロックのブロックを解除してもログインできなかったようです。

IT Proでは「ログイン画面のドメインに対してポップアップを許可するよう設定しておけばよい」と簡単に書いていますが、別にGoogleツールバードメイン毎のポップアップ許可を設定する項目がある訳ではありません。
実際には、ログイン画面のドメインをURL欄に入力してページを表示(サーバのデフォルトページでも何でもいい)してから、ツールバーのブロック許可ボタンを押して許可する、という手順になると思います。

この手のニュースを見て思うのは、『Webアプリケーションはブラウザさえあれば使えるので導入が容易』という言葉は嘘だという事です。
Webアプリを導入する場合、コンピュータ屋さん(ソフト屋さん、システム屋さん)はブラウザの仕様をちゃんと把握していなければなりません。
それは当然としても、その後バージョンアップを始め、セキュリティホール対応やユーザが勝手に入れたツールバー等々の要因を考えると、後々のサポートは結構馬鹿になりません。
しかも自分達がブラウザを作っている訳ではないので、仕様が公開されていない事もあればいつアップデートがあるかも分かりません。これらにもアンテナを張っていなければなりません。
さらにお客さんはブラウザも込みでアプリケーションだと考えるので、何かトラブルがあった時はそれがブラウザや自分が入れたツールバーに起因するものであっても責任を問おうとします。
今回も仕組みも良く分からずにGoogleツールバーをインストールしたエンドユーザーから新生銀行に「ログインできない」と苦情が行って、新生銀行からシステムの作成会社に「システムが動かない」と苦情が行って、システム会社が色々調べてようやくツールバーが原因と突き止めたのでしょう。
という訳で、Webアプリを「簡単に使えますよ」と紹介してくる営業さんには、お客さんもシステム屋さんも気を付けましょう。