木っ端拾いの材木流し

Cannot see the wood for the trees.

都立大総長、石原知事の新大学構想に抗議声明 (asahi.com)

「都では私がいちばん偉いんだから、だめならつぶしてしまえばいい」
知事は偉いのか?都民から決定権を委譲されているから物事を決めて良いというだけで、知事が偉いから何でも決めて良い訳ではない。石原氏の問題は「だめなら」の判断が都の総意の代行者としてではなく、彼個人のキャラクターで決められているように見えてしまうことだ。
単位バンクの話なんかは素人考えでも思い付く「大学の講義に意味あるのか?」をストレートに実行している点で面白いと思う。でも、他大学の単位が認定されたり学業に限らず経験が悉く単位になるならば、大学が大学であるという意味ってなんなんだろう。少なくとも大学に所属して固定した授業料を払う、というやり方は変えなければならないと思う。
もう一つ注意しておかなければならないのは、石原氏は都の経営を担当している人だという点。業績主義を掲げるのは経営者としては当然だが、大学は会社ではない。業績に直接繋がらない基礎研究や学生の学力を養成する講師の立場(=収入)をどう保証するのかという当然あるべき反論に、ある程度応えられなければならない。
石原氏はこの辺り「勉強なんて自分でするもんだ」とか平気で言いそうだから怖い。勢いはあるけど信頼できないんだよな。